皆さん、妊娠って、簡単にできると考えていますか?
現実には、なかなか子宝に恵まれず、悩まれている方は多くいるのです。
同級生のあの子にはもう子供がいるのに、私にはいつできるのだろう・・・
そのような悩みを抱えている方もいるのでは。
他人と比べると、苦しくなりますよね。
でも、実は妊娠とはとても奇跡的で、妊娠しなくて色々(不妊治療や流産経験)なことを抱えている人はけっこう身近にいるものなのです。
そこで、今回は妊娠できる確率や年齢との関係性、周囲の人には言わない色々な経験について、まとめてみました。
もし妊娠できず悩んでいる方がいたら、この記事で、その孤独から少しでも開放できれば幸いです。
妊娠できる確率は!?出産までも考えると奇跡としか言えない。
まずは、妊娠できる確率について調べてみました。
ずばり、自然妊娠する確率は約20%!!
しかもこの値は、若い男女のカップルの場合、です。
さらに、妊娠してから出産まで到達できる確率とすると、1400兆分の1!
なんだその確率。とお思いですよね、私もそうです。
なぜこのような奇跡的数字が出てくるのか、妊娠までの流れ、そして出産までの流れで考えてみましょう。
まず、妊娠は卵子と精子が受精し、受精卵になるところからスタートしますね。
卵子の寿命は12~36時間。
受精しなければ生理として体外へと流れます。
一方の精子は、1回の射精で約3億個も放出されます。
その中で、卵子にたどり着けるのはわずか200個。
さらに、卵子が受け入れるのはたった一つの精子。
ここまででも、卵子が生きている間に、精子が到達しなければいけないというタイミングと、卵子・精子のサバイバル状態が感じられます。
そうしてできた受精卵でも、1週間かけて子宮内へと進んでいきますが、途中で死ぬことも、着床できず流れてしまうこともあります。
妊娠は、受精卵の着床をもって成立します。
受精卵ができるまででも、受精卵が子宮内膜へ着床するまでも、過酷な道のりなのです。
さらに、妊娠しても出産までの確率がぐっと下がる理由を掘り下げていきましょう。
ようやく妊娠できても、約15%が自然流産を経験するそう。
自然流産とは、妊娠22週までに流産してしまうことです。
その理由は母体ではなく赤ちゃんの体側に原因があり、染色体異常など予期せぬ事態が起こることによると考えられています。
さらに妊娠22週を超えても油断はできず、早産をすると赤ちゃんが外界で生きる力が足りずに亡くなるケースもたくさんあります。
このように、妊娠してからも流産、早産のリスクを凌駕し、健康に生まれてくる赤ちゃんというのは、1400兆分の一で存在するとても尊い存在なのですよ。
妊娠と年齢の関係性は?
さて、よく言われる年齢が上がると妊娠しにくくなる、という説。
実は、妊娠年齢が35歳を超えた場合、妊娠できる確率は18~2%に低下!!
先ほど、『妊娠できる確率は20%』とお伝えしたより、さらに下回るのです。
この確率の低下はなぜ起きるのでしょうか。
ずばり、卵子の元となる細胞が、年齢とともに数も減ったり、老化することに原因があるのです。
老化した卵子は受精率が下がったり、染色体異常をきたしやすく、そのボーダーラインが35歳、というわけなのですね。
もちろん、40歳を超えても妊娠出産は可能ですし、実際、出生率は増加傾向にあります。
ただし、自然妊娠は、30代前半では80%近い割合で成功するのに対し、40代・初産はほぼ0%、経産婦で約40%にまで下がってしまう現実はあります。
また、体外受精での妊娠でも、40代前半の妊娠率は、15%と、かなり確率が低くなるとデータがあります。
高齢出産が多くなっている現代ではありますが、自然妊娠は35歳未満より格段に難しくなることがわかりますね。
不妊治療している人の割合は?流産する人も多いの?
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、不妊を心配したり悩んだことがあるカップルは35%いるそうです。
つまり、3組に1組の夫婦が「もしかして不妊かも?」と心配しているということ。
さらに、子どものいない夫婦の場合は、55.2%と、半数以上に。
実際に不妊の検査や治療を受けたことがある、または現在受けている夫婦は、子供のいる・いない夫婦合わせてで18.2%、夫婦の約5.5組に1組となります。
子どものいない夫婦だけでみると、治療経験は28.2%と高くなります。
また、子どもが1人いる夫婦は、不妊の心配をしたことがある割合が45.4%、検査や治療を受けたことがある割合は25.7%でした。
前に述べたとおり、妊婦のうち15%は自然流産を経験するといわれていますね。
そうした流産を経験した夫婦が不妊治療を検討し、トライしている数は実は多いのです。
費用がかかるにも関わらず、こうしてトライするカップルが多いのは、近年の傾向であるキャリアを積んだ後の高齢出産が多い傾向とも関連がありそうですね。
人には言わない妊娠に関する経験談
妊娠後の流産や、不妊治療について、なかなか他人へ話すのは勇気がいることのように思います。
しかし、現代は情報社会。
ネットの中では顔も知らない同士であるがゆえに、不妊についてそこまで気負いせずにお話ができたり、経験談をブログに書けば誰かの励ましになる、といった状況があるのです。
そうした中から、励まされた経験談や妊活についての経験をご紹介していきたいと思います。
【30代・女性】
『私はblogを通して、たくさんの妊活中の方たちと知り合って直接会ったことはないけど、随分励まされました!』
『中には4年半ぶっ通しで不妊治療をして、体外受精でようやく赤ちゃんを授かって今ママになっている人もいます。』
【20代・女性】
『相談主さんと同じく、薬や注射でもなかなか排卵出来ない人、多嚢胞で苦しんでる人、卵管水腫+重度の子宮内膜症で妊娠は不可能かも…と言われた方、なぜ妊娠出来ないのか原因不明の方もいました。』
『また不育症で、せっかく授かった赤ちゃんを何度も流産してしまう病気の方もいました。』
【20代・女性】
『35歳で同様の治療を始めるより、ずっとずっと望みはあるはずです。何でも順調に物事が進む人と、そうではない人います。私も後者です。』
『ただ、そういう方が他にもいるんだ、ということは事実なので、自分だけじゃないって思って、頑張りましょう』
【30代・女性】
『治療は3年と決めていたのです。10年頑張っている人も知っていましたが、私にはそこまで頑張る精神力はありませんでした。』
『不思議な事に、「もう今回で最後の治療」の時、やはり授かる事が出来ず、 来月からは病院には通わず、夫婦二人で生きていくと決めた翌月に妊娠しました。』
『治療の成果ではなく、自然妊娠で、医者も不思議がっていたほどでした。たぶん精神的苦痛から逃れたのが原因じゃないかと思います。』
治療をするにあたっても、なぜ流産するのかは人によって原因が異なり、ネットならではの自分と同じ状況の人を探しやすいという点で、励まされた方は多いようです。
しかし、こうして調べていくと、不妊について女性が悩む声は多数ありますが、男性側からというものが少ない、というより見かけません。
男性はこうした悩みを、赤の他人に向けても“外部へ発信する”という行為に至らない傾向があるのかもしれません。
もしくは悲しいことに、カップルで不妊に悩んでいるのではなく、男性は不妊の問題について女性任せにしている状況にある可能性もなくはないです。
不妊は女性だけの問題ではなく、男女どちらにも原因はあるものという認識、カップルで共通の目標をもつこと、そうすることも妊娠につながる大事な意識のように感じられます。
おわりに
妊娠、出産に至るまでが1400兆分の一、というのには驚きでした。
若いからって妊娠できるとも限らず、年齢が上がれば上がるほどに妊娠は成立しにくいこともわかりましたね。
そして、不妊について悩むカップルもたくさんいて、悩みを発信している方もたくさんいて、孤独に悩まなくてもよい状況がある!ということもわかりました。
この記事で、これから妊娠を考えている方、不妊に悩んでいる方の妊娠の奇跡についての知識が少しでも増えたら幸いです。