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腎盂腎炎は20代~30代女性を中心に罹患が広がる病気。
今日は腎盂腎炎と診断を受けたアナタのために、とって良い食事、ダメな食事のことと、アルコールの摂取について、解説していきたいと思います。
こちらの記事も併せてお読みください!
→腎盂腎炎の治療期間と安静期間はどれくらい?どうやって過ごせばいいの?
腎盂腎炎の概要
原因
腎盂腎炎とは、腎臓に細菌が感染し炎症を起こしている状態を言います。
「腎盂」とは、腎臓で作られた尿を尿管へ送る際に一時的に蓄えておくダムのような部分です。
「腎盂炎」といえば、この腎盂だけが炎症を起こした状態を言いますが、「腎盂腎炎」といえば、腎盂含め腎臓全体が炎症を起こした状態を言います。
原因となる菌は主に大腸菌(70%程度)で、他に緑膿菌などもあります。
尿路結石や、尿路が狭窄することなどをきっかけに尿が逆流し感染する、ということが原因となるようです。
その為尿路が短い女性の方が、男性より感染率は高いです。
症状
腎盂腎炎を発症した際、主に二つの症状が現れます(これは腎盂炎の際もほぼ共通です)。
- かぜ様症状
悪寒、震え、高熱、全身のだるさ - 膀胱炎の症状
残尿感、頻尿、血尿・白濁尿
初期ではかぜ様症状が現れますので、単なるかぜと勘違いしてしまうこともあるかもしれません。
また膀胱炎と似たような症状が出るので、膀胱炎とも間違えることもあるかもしれません。
膀胱炎との区別の方法は、「発熱の有無」です。
膀胱炎では発熱はあまり認められませんが、腎盂腎炎となると高い発熱を伴います。
食事との因果関係
腎盂腎炎と食事との因果関係を考える際は、以下2つの観点から考えていきます。
細菌の排出を促す
腎盂腎炎は最近感染症の1種となります。
その為菌を体外へ排出することで、症状が緩和されます。
腎臓は尿を作る臓器ですので、排出は比較的しやすい箇所になります。
腎臓から細菌を排出するためには、十分な量の水分が必要となります。
水分を適量とり、しっかりと尿を作って、尿と共に体外へ菌を排出する、という図式になります。
しかしながら、尿を作る行為自体、腎臓に負担をかけることになりますので、過度な水分摂取は逆効果です。
あくまで適量の水分をきちんと接種する、ということが大切になります。
腎臓に負担をかけない
腎盂腎炎は腎臓にダメージを受けています。
その為、可能な限り腎臓に負担をかけない食事を摂取し、慢性化しないよう心掛ける必要があります。
塩分控えめ
腎機能低下に伴い、身体のむくみが生じます。
塩分はこれを助長することになりますので、全体的に控えめな食事をするようにしましょう。
低たんぱく食
タンパク質は体内で分解される際に、窒素化合物を産生します。
この窒素化合物は排出される際に腎臓に大きく負担をかける物質であることが分かっています。
その為、窒素化合物の量を減らすという目的で、たんぱく質含量の低い食事をとる必要が出てきます。
良い食事・悪い食事
基本的に腎盂腎炎時は、低たんぱく食で必要なエネルギーを適切に摂取できるような、塩分控えめな食事が良いです。
低たんぱく食を心がけようとしたときに、通常アナタは「肉・魚類を控えよう」と思うのではないでしょうか?
タンパク質の摂取源には、大きく分けて植物性と動物性の2つがあります。
アナタがタンパク質を取らなければならない理由は、通常、必須アミノ酸を食べ物から摂取する、という目的からです。
必須アミノ酸とは、体の中で作り出すことが出来ず、外部から取り入れるしかないからです。
この必須アミノ酸も摂取量にバランスが大切であり、そのバランスを評価する指標として「アミノ酸価」というものがあります。
これが高いと、バランスが良いということです。
ここで考えたいのは、植物性より動物性のタンパク質の方がアミノ酸価が高い、という点です。
主食が意外にも!?
ごはんやパン、うどんなど、アナタが普段食べている主食、特に小麦由来のものには、意外にもタンパク質が豊富に含まれています。
それぞれの含有量を調べてみました。
食パン(6枚切り1枚)-6.9g
パスタ(1人前、乾麺換算)-13.0g
ごはん(お茶碗1杯)-3.8g
あんぱん-6.3g
なお、腎臓病患者に対するタンパク質の1日摂取目安は、体重60kgの方で、40~50gです。
そう考えると、主食からのタンパク質摂取量もしっかりと考慮する必要があります。
しかしながら、低たんぱく食とは言っても、エネルギーはしっかりと取る必要があります。
その為、以下のような低たんぱく品に置き換えて摂取することを心がけましょう。
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アルコールはとっても良いの?
腎盂腎炎時のアルコール摂取について、調べてみたところサイト毎に考えが異なるようで情報がまちまちでした。
当サイトでは、「控えたほうが良い」と考えております。
理由としては以下のとおり。
- 腎臓に負担をかけないよう、水分は適切な量を守り過剰摂取は避けるべき
- 特に醸造酒においては含有タンパク質がそれなりに高いので、上記窒素化合物の産生を助長してしまう
- アルコール摂取に伴う食欲増進により、たんぱく質の摂取量が全体的に上がる可能性が高い
一滴もダメ、というわけではありませんが、飲まなくても良いなら飲まないほうが良いです。
もし飲む場合でも、なるべく蒸留酒をメインで飲み、おかずのドカ食いには十分に気を付けましょう。
まとめ
今回は腎盂腎炎となった場合の食事の考え方、アルコールの摂取について調べてみました。
繰り返しますが、タンパク質は控えめに、かつ水分量は適度にする、というのが肝心です。
急性腎盂腎炎の場合、そう長い治療期間ではないため、出来るだけ制限を行いながら早期に治していきましょう。