羊膜、それは胎児が母親のおなかの中で育っている間、羊水と共に胎児を優しく守り続けてくれます。
今回そんな羊膜が、ある男性の目(角膜)の腫瘍除去手術に役立てられたというニュースがありました。
羊膜は何に使われる?
羊膜は今、再生医療の分野でその価値を見出されています。
羊膜は細胞の再生を助け、早める働きがあるということで、やけどを負った際の皮膚の修復、角膜や脳の硬膜の修復、舌癌や中耳炎の手術・治療に広く活用されることが期待されています。
2017年11月15日のニュースで、角膜に腫瘍が出来てしまいその除去手術を行った68歳のある男性が、除去部分に羊膜を移植し、見事角膜を収縮したということが報じられました。
羊膜の恩恵は計り知れないものがあると思われます。
提供しなかった場合はどうなる?
この羊膜は、妊婦さんが帝王切開で出産をする場合にのみ、提供することが出来ます。
提供する際は事前に同意を行い、ドナー適格性調査等が実施されます。
羊膜は通常、専門の処理業者により処分されることになっているそうです。
仮に提供をしなかった場合、それはそのまま廃棄処分になってしまうということが考えられます。
廃棄するくらいだったら、他の方の健康に役立ててほしいと思われる方も多いのではないでしょうか。
お金の話
汚い話になってしまいますが、羊膜を提供するという行為に対し、報酬や謝礼金などの有無について調べてみました。
残念ながら、羊膜ドナーの謝礼金については情報がなく明確にはわかりませんでした。
別のジャンルとして、例えば精子バンクへのドナーには謝礼金5万円程度が支払われるということもあるそうですが、一方で骨髄バンクへのドナーには報酬無しという情報もありました。
精子バンクは1名のドナーから150人の子供が生まれたという情報もありました。
希少価値や利用性の低さを考えると羊膜ドナーに謝礼金はあってしかるべきかと思います。
しかしながら骨髄バンクのドナーへ報酬がないという事実もあります。
また、インターネット上で羊膜ドナーへの謝礼金の有無が明確な情報としてない以上、羊膜ドナーにも謝礼金がないと考えておく方が無難かもしれません。
皆の声
ニュースのコメントでは以下のような協力的なものが多いようです。
今妊娠中。捨てられる、羊膜が誰かのためになるなら提供したい。
知っていたら登録して提供したかった。
妊婦さんにもっと浸透したらいいなと思う。役立てるなら、提供したいです。
捨てるものだからつかえるなら使ってくれていいと思う
まとめ
今回は、羊膜が角膜修復手術に活用されたというニュースから、羊膜の取り扱いや謝礼の有無、提供に関する世論などを調べてみました。
様々な病気の治療の一助になる、可能性を秘めた内容ですので、今後報酬の検討や使い道の幅など研究を進めていっていただきたいと考えます。