軽度アスペルガーの特徴は?症状やチェック方法、仕事や恋愛などへの影響など

大人の発達障害として、最近よく耳にすることがある『アスペルガー症候群』。

仕事ができない、同僚とうまくやっていけないという壁にぶつかり、努力しても実力があがらない…そのような状況で、自分には何らかの損害があるのでは?と疑いをもつ方は少なくないのでは?

子どもの時に診断されるケースもありますが、大人の発達障害とは、学生時代まで自覚なく過ごしていたのが、上記のように社会に出てから発達障害に気づくパターンなのです。

きっかけは様々ですが、こうした社会に出てから気づく発達障害の場合、グレーゾーンにも当てはまる“軽度アスペルガー症候群”の可能性があります。

そこで、今回は軽度のアスペルガー症候群の方が悩むことや、周囲の方はどう付き合えばよいのか、などをまとめてみました。

だれでも発達障害の要素は持っている?あなたはいくつチェックがつく?

いきなりですが、以下の【A】【B】2つのグループの内、どちらが多く項目にチェックが入るでしょうか。

【A】

□何かをするときは一人でやるほうがいい

□同じやり方を何度も繰り返し用いることが好き

□何かを想像するとき、イメージを簡単に思い浮かべることができる

□自分では丁寧に話したつもりでも、話し方が失礼だと周囲の人に言われる

□他のことが全く気にならなくなるくらい、何かに没頭してしまうことがある

□他の人が、気がつかないような小さな物音に気がつくことがある

□車のナンバーや時刻表の数字など、特に意味のない情報に注目することがある

□相手の顔を見てもその人が考えていることや感じていることがわからない

□あることを、他の人がどのように感じるかを想像するのが苦手

□他の人の考え(意図)を理解することは苦手

 

【B】

□物事を行うにあたって、難所は乗り越えたのに詰めが甘くて仕上げるのが困難だったことがよくある

□計画性を要する作業を行う際に、作業を順序立てるのが困難だったことがよくある

□約束や、しなければならない用事を忘れたことがよくある

□じっくり考える必要のある課題に取り掛かるのを避けたり、遅らせたりすることがよくある

□長時間座っていなければならないときに、手足をそわそわと動かしたり、もぞもぞしたりすることがよくある

□まるで何かに駆り立てられるかのように過度に活動的になったり、何かせずにいられなくなることがよくある

□つまらない、あるいは難しい仕事をする際に、不注意な間違いをすることがよくある

□直接話しかけられているにもかかわらず、話に注意を払うことが困難なことがよくある

□家や職場に物を置き忘れたり、物をどこに置いたかわからなくなって探すのに苦労したことがよくある

□外からの刺激や雑音で気が散ってしまうことがよくある

いかがでしょうか。

実は、このチェック項目、【A】がアスペルガー症候群、【B】がADHD(注意欠如多動性障害)の診断材料に使われるモノなのです。

半分以上あてはまると、それぞれの発達障害の“疑い”があるといわれています。

しかし、筆者自身、【B】がよく当てはまったのですが…意外と多くあてはまって驚いている方は多いのです。

障害とは思ってなく生活できている方でも、何かのきっかけに生きづらさを感じた時、発達障害のグレーゾーンを実感するのかもしれません。

その生きづらさに悩みを持つ方は多くいるので、実際にはどのような点で悩むのかを解説していきますね。

軽度アスペルガー症候群とは?

まず、アスペルガー症候群の代表的な症状を3つおさえておきましょう。

  • コミュニケーションの問題
  • 対人関係の問題
  • 限定された物事へのこだわり・興味

これらの3つの症状により、「空気が読めない」とか「相手の言葉の真意が理解できない」などといった社会性や生産性(仕事上の技量)における問題が生まれやすいのです。

それでは、アスペルガー症候群の軽度とはどの程度なのかというと、以下のような状況の方を指すそうです。

  • 社会生活がある程度こなせる
  • 医師による診断をなかなかされない(“疑い”と言われる)
  • どうしても生きづらさを感じる

このような方たちのことを、グレーゾーンアスペルガーや、隠れアスペルガー、軽度アスペルガーと呼びます。

つまり、アスペルガー特有の特徴や症状が比較的軽いという事ですね。

軽度であるときくと、「グレーゾーンだからまだマシなんじゃないか」と思われがですが、実は、ある意味で真性アスペルガーの人よりも苦しんだりするそうです。

診断がされにくいことや、社会生活もなんとかこなせるために気づかれにくいことが一つとして挙げられます。

診断されないので、支援を受けられない事が多く、グレーゾーン特有の悩みは多いようです。

こちらでもアスペルガーに関する記事をまとめています!

アスペルガーは目つきが怖い?顔の特徴を画像などで考察してみた!

よくある困りごととは?仕事上や生活上で…

それでは、具体的な軽度アスペルガー症候群の悩みを挙げていきますね。

自分の困りごとに当てはめるのも良いですし、周りにこのような方はいませんか?

仕事などの指示に対して…

  • あいまいな表現や指示をうまく飲み込めない
  • 指示待ち人間になりがち

想像力がやや足りないせいで、ふわっとした指示には対応しかねるときあります。

軽度であるがゆえに、何とかこなそうとした結果で『指示待ち人間』になっている可能性もありますね。

様々な場面でのコミュニケーションにおいて…

  • 空気が読めず、人を傷つけることを意図せずに言ってしまう
  • 相手との距離感がつかみにくい
  • 社交辞令が通じにくく、言葉を文字通り受け取ってしまう

交渉場面や、友人とのコミュニケーションの中で、不自由さを感じます。

そして、職場や交友の場で孤立しているのは、軽度であるがゆえに、自分が場の空気を悪くしていることに、やや気づけてしまうから、という可能性があります。

仕事の技量について…

  • 細部にこだわりすぎて仕事が進まないし、急な予定変更に対応できない
  • 仕事に優先順位をつけられず、デスクが整頓できない

こだわりが強いという症状の為、仕事の進み具合が他の人より劣ってしまうことがあります。

そのため、社内で“使えない”扱いをされそのこだわりを生かしけれていなくてイライラがつのる、という状況になっている可能性があります。

こうして挙げていく悩みは、その場の環境次第では、好転するものばかりです。

軽度であるからと言って、軽視するのではなく、生きづらさを感じている時点で、重症度関係なく、当事者が生きやすい環境づくりへの協力が必要なのです。

生きやすい職場の環境づくりとは?

軽度アスペルガーは、適切な環境さえ整えれば、天才とも言えるほどの大きな力を発揮できますが、その才能を殺してしまっているケースが非常に多いようです。

戦力にもなる人材を意図せず逃していることに気づけないのは、上司にとっても当事者にとっても非常に残念なこと。

そこで、職場がどうあれば、軽度アスペルガーの当事者が自信の才能を存分に発揮できるのかを示していきますね。

業務内容は一つずつ、具体的に伝える

あいまいな指示を飲み込めない悩みに関しての解決方法です。

何をどの程度の時間で行ってほしいのか、言い方を工夫するだけで、当事者はスムーズにその作業を行うことができるのです。

「○○さんの書類整理を15分手伝ってほしい」

「3時までに書類を70部両面カラーコピーして、ホチキス留めして第1回会議室に持ってきてほしい」

「ちょっと」や「すぐに」といったあいまいな言葉は使わず、「15分間」「3時までに」というように時間をはっきりさせることが大切です。

書類のコピーを頼む際には、一部見本も渡すと、より仕事はやりやすくなるでしょう。

分からないことは聞けばいい、というのでは、間違った対応です。

その「わからないことを聞く」ということに困難を感じてしまうので、初めから困難感を感じないような工夫をすればよいだけなのです。

また、一度に多くの仕事を頼むのではなく、一つの仕事が終わってから依頼すると、本人の混乱は少なくなります。

どのような支援が必要なのか、本人に直接聞く

コミュニケーションでの問題についての解決方法です。

報告連絡相談がしやすい職場づくりを心掛けるきっかけとして、どのようなサポートが必要なのかをはっきりと当事者に尋ねることが得策です。

ヘタにオブラートで包んで当事者のフォローに回ると、同僚の負担にもなりますし、負担をかけていることに気づく当事者にとっても辛い状況となります。

まずは「どうすれば◯◯さんは仕事がしやすくなりそう?」と一声かけて、お互いの業務がきちんと完了する方法をさがしてみると良いでしょう。

交渉場面では、メモをとれる状況を整えて、情報を可視化して整理しやすくしている当事者の努力を無駄にしないように協力してみましょう。

予定や業務内容を視覚化する

仕事の技量をアップするための解決方法です。

軽度アスペルガーの方は、耳から聴いた情報よりも、目から入った情報のほうが処理しやすい傾向にあります。

仕事の納期スケジュールを視覚的に把握しやすい場所に置いたり、タスク管理を可視化することで、各段に仕事がやりやすくなるのです。

急な予定変更に対応しづらいことは周囲が加味して、予定変更は余裕を持たせることが大切です。

また、真性アスペルガーの方は、工場の仕事などのルーチンワークを好むと言われていますが、軽度の方はルーチンワークに飽きやすく向いていない事が多いようなので

仕事内容にも選択の余地を与える方が良いでしょう。

 

いかがでしょうか、もし同僚に軽度アスペルガーっぽい方がいる場合、以上のような対応により、当事者の混乱が減り、仕事の効率もきっと上がりますよ。

ほんの少し歩み寄れば、軽度アスペルガーの方の孤独や生きづらさを救うのです。

恋愛においての困りごとは?対処方法は?

さて、軽度アスペルガーの方は仕事だけで生きづらさを感じているわけではありません。

交友関係、恋人関係においても、当事者や交際相手が悩みを抱えていることが多いのです。

障害があるから結婚できないなんてことはありませんが、アスペルガーの方の離婚率は高いと言われています。

それは、交際(結婚)相手に、気持ちが分からないと思われるからと言われています。

アスペルガーの症状として、相手の感情や言葉をくみ取ることの困難さがあるために、会話している相手に対し、『どうしてそんなことを言うのだろう』と混乱を招きます。

これは障害によって起きる大きな悩み事です。

特に、感情的な会話や接し方をされると、どのように反応して良いのか分からなくなってしまうのです。

そして、感情的な発言に対し、アスペルガーの方は理屈っぽい発言ばかりしてしまうので、意思疎通にかなりギャップができてしまい、別れる原因につながることもあるのです。

このようなコミュニケーションにおける問題の解決方法としては、パートナーと一緒にコミュニケーション方法を工夫することが大切なのです。

ある軽度アスペルガーの方は、パートナーの性格をシミュレーションする術を身につけ、パートナーには、『感情的な発想や感覚を直感的に理解するのが苦手であり、論理的に会話してしまう性格』である当事者を理解してもらうようにしたそうです。

そうすることで、意思疎通におけるギャップを埋めることができるのです。

この意思疎通のギャップを埋められないと、二次障害のひとつである「カサンドラ症候群」が、当事者のパートナーに生まれてしまう可能性があるのです。

これは、アスペルガー症候群のパートナーを持つ健常者が、コミュニケーションや価値観のすれ違いなどから精神的、身体的疾患に陥ってしまう症状を指します。

そのような二次障害も起こす可能性のある、発達障害を持つ方とのお付き合い、しなければ何も問題は起きない…そんな簡単な問題ではないですよね。

愛情が生まれている相手を伴侶として選び、人生を共に歩むときめた相手だからこそ、ともに生きやすい道を作り上げていくのが、当事者、パートナーどちらにとっても必要なことではないでしょうか。

そのためには、正しい知識や、努力が必要です。

あるアスペルガー症候群の方は、「あなた(健常者)の価値観を押し付けないで!」などと、夫に叫んでいたそうです。

しかし、自分の特性を受け入れようとするにつれ、私(アスペルガー)の価値観を押し付けていたのは、私自身ということに気づいたそうです。

「あなたの“ふつう”が私の“ふつう”ではないように、私の“ふつう”はあなたの“ふつう”ではない。」

たとえ、発達障害がない同士であっても、とても大切な概念です。

発達障害についての知識を持って、パートナーでありたい相手の気持ちを大切にする努力をすることが、恋人関係を円滑に進められる方法と言えるでしょう。

以下に、アスペルガー症候群の方、パートナーの方、同僚の方でも読みやすい形式の書籍・漫画のURLを載せておきました。

ここでは書ききれない以上のアスペルガー症候群を抱えて生きる人たちの生活が描かれていて、レビューでも読みやすいと評価されているので、知識を得るツールにできると思います。

 

🔶明日も、アスペルガーで生きていく。

 

🔶空気が読めない・融通がきかない・感情の凹凸が激しい マンガでわかる 私って、アスペルガー! ?

 

おわりに

軽度アスペルガー症候群と聞いて、はじめの印象と、今感じる印象はどうでしょうか。

自分自身もグレーゾーンにいる…というように、意外と身近な発達障害。

その発達障害への意識が、変化してもしてなくても、この記事が、アスペルガー症候群の方たちが生きやすい社会づくりのきっかけになれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です