「最近飲みすぎだな~」
「この前の検査で酒の飲み過ぎに注意しろっていわれちゃったな~」
そんな状況でも、なかなかお酒をやめられないアナタへ。
今回は禁酒のコツと役立つアプリなどを紹介します。
禁酒を成功させ、お酒とうまく付き合うことで、健康を取り戻しましょう!
はじめに
なぜ人は禁酒をしたがるのでしょう。
好きで飲んでいる、おいしいお酒=嗜好品ではないですか。
仲間と打ち解けあえる素敵なツールじゃないですか。
好きなのに嫌いにならなくてはいけないなんて、かなわぬ恋をしたかのよう。
しかし、お酒が良い面だけ持っているのではないから、禁酒という考えが存在するのです。
急性アルコール中毒、認知症、がん…体に不調をきたすだけではありません。
依存性が高まると、経済的な打撃や、交流関係の破綻が起こり、生活水準の維持が困難となります。
「禁酒をしなくては人生が終わる」と考える時点で、依存度が高い可能性があります。
依存度が高いほど、高い期間が長いほど、断酒に至るまでの壁が厚いのです。
依存度が高い場合には、アプリなど生半可なものではなく、病院に行くなり断酒会に所属するなり、きっぱり酒を断つ方法が有効です。
依存度が高くなる前の「ダイエットもしたいし、最近飲みすぎている気がするから禁酒しよう」という段階で、“節酒”を始めてみるのはいかがでしょうか?
今回、ご紹介する内容は、そうした依存度が高くない人向けだと思って下さい。
参考までに、AUDIT「オーディット」で依存度チェックを行ってから、この記事を読み進めてみてくださいね。
このAUDITとは、問題のある飲酒方法をしていることを早期に自覚させる目的でWHOにより作成されたものです。
それでは、禁酒の必要性や、節酒・禁酒用のアプリを知り、節酒について自分に合う方法を考えていきましょう。
飲酒の及ぼす体への影響
肝臓、消化器官への影響
飲酒が及ぼす影響と言えば思いつくのは肝臓や消化器官への負担ですね。
もちろん、その通りで、飲酒により体のテストステロン分泌が低下し、肝臓の働きを弱め、脂肪を消化しづらくなります。
その結果、消化されない脂肪が肝臓につき、脂肪肝となり肝硬変になるリスクが高くなるのです。
テストステロンの低下は他にも影響を及ぼし、薄毛、鬱、味覚障害、ED、がん、脳と筋肉の萎縮などを引き起こします。
がんの誘発については、アルコールの摂取により、体内で「アセトアルデヒド」という発癌物質が生成されます。
この物質がDNAを傷つけ、細胞をガン化させてしまうのです。
ということは、肝臓以外でも、飲酒したときに初めに通る口の中や食道にも、がんができるリスクは必然的に上がるのです。
脳への影響
また、脳へも影響があるとのことですが、ある研究によると、脳の萎縮=前頭葉の隙間を、1日2合飲酒する人とそうでない人とで計測して比較したところ、有意な差がみられたようです。
50歳以上に始まる脳の萎縮が、飲酒量の多い人はそれよりもやや早く始まる傾向にあるそうです。
脳の萎縮は体の機能的な問題のほかに、精神に異常をきたし、生活を崩壊させる恐れがあるのです。
禁酒の効果
飲酒の影響を踏まえて、禁酒するとどのような体の変化が起こるのかご紹介します。
- ダイエット効果
過食が抑制されますし、痩せホルモンが分泌されるので、ダイエットにつながります。 - 2型糖尿病のリスクが下がる
アルコールはインスリンへの抵抗性の異常を起こすので、それがなくなることや肥満改善で2型糖尿病のリスクを下げられるのです。 - 肝機能の回復による脂肪燃焼の促進、肝硬変などの疾患予防
肝臓が脂肪より先にアルコールを消化していたのが、アルコール摂取がなくなることで脂肪が燃焼されやすくなります。 - 筋肉量が減らされないので筋トレの効果が上がる
アルコールにより筋肉を分解して脂肪を蓄積させるホルモンが分泌されることがなくなるので、筋肉をつけやすくなりますよ。 - 意欲向上できるテストステロンが正常に分泌される
意欲向上で、禁酒やダイエットへの気持ちが下がることがなくなり、お酒を飲む時間を他の趣味に充てようとする意欲がわきます。
健康志向で禁酒…とざっくり考えるより、体に起きていることをしっかり理解してみると、自分の行動が自分のためになっている自覚が強くなりますね。
その自覚が大切なのです。
飲酒量の制限から禁酒まで
禁酒のコツを調べたところ、本気で禁酒を考える人の一番大切なことは…
「永遠に飲まない」ことのようです。
依存性が高くなると、たとえ禁酒期間を長く保てても、解禁した瞬間から元のペースに戻るので、意味がなくなるのです。
お酒の依存性に関しての研究で、依存性薬物の中で、大麻やヘロインより依存するリスクが高いと明らかにされています。
それほど、依存性が高く、いつの間にかアルコール依存症にまで発展している場合があるので、注意が必要です。
さて、永遠に…とまではいかなくても、「お酒をほどほどにしないとな」と考える人向けに、節酒のコツをピックアップしてみました。
節酒のコツを利用して禁酒まで到達すれば、健康的な素敵ボディを手に入れられるかもしれませんよ!
- 飲酒量をどこまで減らすのか目標を設定
「飲酒日記」を毎日つけ、飲んだ相手・酒の量などを記録し、達成できたかどうかを「○」「×」で書き留める。 - 設定した目標を達成したメリットを設定
そのメリットはお金で手に入るものではなく、承認欲求を満たすものがよいです。 - 「酒を我慢する」ではなく「酒をおいしく飲める要因を減らす」
仕事を頑張った夕方に飲みたくなるなら、同僚とずれて帰ってみたり、飲み屋街が見える道を避けたり、飲みたくなる時間帯にお酒の存在を感じないようにする行動が必要です。
他には
- 炭水化物と汁物を用意しておいて腹を膨らませて酒を入る余地をなくす
- おかずは薄味にする
という食事内容を工夫する方法もあるようですね。
禁酒に役立つアプリ
先ほど挙げた、「飲酒日記」ですが、手帳やノートにいちいち書くのはちょっと面倒ですし、いちいち何をどれくらい飲んだか覚えてないし、飲んでいるとそのノートをなくしそう…と不安になる方もいるのでは?
そこで、文明の利器、スマートフォンのアプリを使用した「飲酒日記」はいかがでしょうか?
ここでは、禁酒に役立つ切り込み方が異なる4つのアプリをご紹介します。
禁酒でつもり貯金
いつものお酒を飲んだ「つもり」になって、浮いた額を貯金する、というアプリ。
禁酒でつもり貯金
Riverone無料posted withアプリーチ
貯金できていると考えると、つらい禁酒が楽しみと実益に代わりそうですね。
こちらのアプリでは、過去1年間の禁酒できた日を確認できるカレンダーを表示できます。
また、眠れない夜に、読むとたぶん眠くなるつまらない「禁酒コラム」のおまけがついているので、寝酒せずに済みそうです。
操作は簡単、 [ 今日は飲まなかった!! ] ボタンをタップして、アプリ上でお金換算されるだけ。
飲まなかった!を押しておいて退勤すれば、自分に嘘をつくのか!?という後ろめたさから、飲み屋街から足が遠のきそうですね。
alcCalc
こちらのアプリは節酒向けです。
alcCalc アルコール分解計算・リアルタイム表示、酔いが覚める時刻を予測する飲酒アプリ。血中アルコール量も友達とシェアでき、二日酔い防止やカロリー計算機能も。
NOHT CO.,LTD.無料posted withアプリーチ
「お酒の種類と分量」を選ぶだけで、酔いが醒めるまでの時間をカウントダウンしてくれます。
設定さえすれば、飲んでいるときに簡単なタップで操作は完了するので面倒くささはなくなります。
特徴として、飲んだ量によって背景色と模様が変化していくので、直感的に自分がどれだけ酔っているかがわかります。
また、TwitterやFacebookに自動文面の投稿を行うことも可能なため、飲み過ぎそうな時に友達が止めてくれるかもしれません。
ただ、その投稿によってだれかと気まずくならないように注意は必要です。
ダイエットや勉強の三日坊主を防止-みんチャレ
目標計画を仲間とサポートし合い習慣化アプリです。
ダイエットや勉強の三日坊主を防止-みんチャレ
A10 Lab Inc.無料posted withアプリーチ
禁酒のグループがあるかはわかりませんが、ダイエットや健康生活についてはグループが確実にあるので、それらを目的として禁酒をする方法もありですね。
禁酒のコツのところで、承認欲求を満たすことをメリットにした方がいいと述べましたが、このアプリであれば、自分の頑張りを他の人にアピールでき、他者に認められる場を得られますね。
節酒や禁酒が続かない方には、一緒に頑張る仲間をつくるのはいかがでしょうか。
うちな~節酒カレンダー
このアプリは、沖縄県健康増進計画「健康おきなわ21(第2次)」(健康・長寿おきなわ復活プラン)において、企画、配信されている、飲みすぎ防止のアプリです。
うちな~適正飲酒普及啓発カレンダー 節酒カレンダー!
Okinawa Prefecture無料posted withアプリーチ
アルコール対策は、検診の受診率向上、肥満の改善に並んで計画の重点目標に位置付けられています。
沖縄県は、飲酒による健康被害などが全国の中で多いのでこうした運動が活発なのです。
初めにご紹介したアルコール依存度をチェックするAUDITを元に作成されており、節酒したアルコールの量により、今の自分がほろ酔いなのか、酩酊状態なのかがイラストで一目瞭然となります。
こちらも飲酒する人に優しい簡単な操作で、設定さえすればぽちっとするだけで、どれだけ飲んだのか一日、週間、月間でみることができます。
飲んでいる最中では、そのうちアプリをぽちっとすることを忘れてしまうじゃないか!という方、そのような状態になる前に、通知などで教えてくれるので飲むのをやめるきっかけをくれるのです。
おわりに
「禁酒をするなら永遠に、アルコール依存が重症になる前にまずは節酒から」というコンセプトでご紹介しましたが、いかがでしょうか。
飲酒が及ぼす体への影響に怖さを感じる間に、節酒を心がけましょう。
そうすれば、お酒と楽しくお付き合いでき、先々の不安がすくなくなります。
節酒・禁酒が面倒だと思う方にも、便利なアプリがあり、ハードルは低いので、やるなら今すぐにでもできる環境があるのです。
お酒と上手にお付き合いできる日々があなたにおとずれますように…