日が長くなって、日中は暑くても朝と夕方は心地よい風を切って走ることができる季節となりました。
しかし、心地よく風を切っても、走ることを始めたばかりなどで、痛む膝と付き合いながらでは、集中は切れますし、第一、心地よくないですよね。
その膝の痛みは走り方やランニングシューズで改善できることはご存知でしょうか。
改善策の中でも、今回は、裸足に近い感覚で走ることのできるワラーチというシューズのご紹介です。
ワラーチとは、メキシコ先住民族が、古タイヤを材料に作った草履型シューズのことで、一日に何十キロも走れる優れモノのようです。
ワラーチは手作りキットが売っている程、自作できるものですし、何より走りによる体への負担が軽くなるので、その魅力についてご紹介していきますね。
裸足に近い状態でランニングの効果とは?
そもそも、裸足に近い状態でのランニング=ベアフットランニングがなぜ、体によいとされているのでしょう。
ベアフットランニングの最大の特徴は、人の足が持つ本来の力を発揮できることです。
人間の足裏には、バランス感覚を保つ機能があり、身体にかかる衝撃を調整してくれます。
裸足に近い状態で走ることで、その機能が働き、ランニング中のひざや腰への負担をやわらげ、ケガを減らす効果が期待できるのです。
アメリカの研究では、体にかかる衝撃・負担が5割から7割ほど減るというデータが出されています。
こちらの記事も参考にしてください。
ジョギングで膝の痛みが出るときの対処法!原因や再発防止の筋トレ法!
また、足の中の筋肉や腱が使われることで足そのものを強化できたり、かかととつま先の高低差がなくなり走行が安定するなど、さまざまなメリットがあると言われています。
ランニングフォームとしては、以下のポイントが大切です。
- 一歩目は起こしたままの上半身を、足よりも先に前に押し出す
- 足の着地位置は身体の真下に来ることを意識
- 着地する前に軽くひざを曲げ、足裏もしくはややつま先側で軽く着地
- 自分の力で頑張って走るというよりも、リラックスして、地面に、体を前へ押し出してもらうような感覚を身につける
これらの走り方になることで地面からの衝撃が分散されるので、ひざや腰の痛みが緩和されるのです。
大股に走らないで、裸足に近い状態で走れば、自然にこのようなフォームになるのですね。
ワラーチを使うメリットとは?デメリットはないの?
ベアフットランニングだから裸足で走る…というのは現代社会の歩道では現実的ではありませんね。
アスファルトが多いでしょうし、裸足は足の裏のけがの元です。
そこで、使えるのは、普通のランニングシューズより裸足に近い感覚で走ることができるワラーチです。
ワラーチは裸足に近く、ソールが薄いので、地面を直接感じることができるのです。
そうすることで、人間の足の本来の力を発揮して走ることができるのです。
また、軽いですし、サンダル感覚なので雨も気になりません。
既製品となると数万円して高いものが多いですが、比較的簡単に自分で作ることができるので、そうすると3000円程度で作れて、安価に手に入れられます。
しかし、メリットの反面、デメリットももちろん存在します。
ワラーチ自体には普通のランニングシューズのような衝撃吸収がないので、ある程度走れる筋力などがないと怪我をする恐れがあります。
ソールが薄いので、石など硬いものを踏むと確実に痛いです。
このデメリットを解決するには、普段のランニング中の一部にワラーチを使用し、具合を見ながら、徐々に距離・使用頻度を延ばしていく方法をお勧めします。
鼻緒ずれなどで、皮むけもしやすいですので、足の痛みで走れない…ということにならないように、慣れは必要です。
ワラーチはどこで買える?
スポーツ用品を取り扱う店舗にもありますが、ネットでも購入が可能です。
以下は、ネット購入ができる店舗のアクセスページとなります。
ネット購入が可能で、多彩な色展開やサイズ表があるほか、自分で足のサイズを測ってオーダーメイドで作成してくれます。
ちょっとお高めですが、既製品を販売しています。
ベアフットランニングを確立したブランドとしても有名です。
ワラーチは自作できる?自作キットはあるの?
さて、先ほど、ワラーチは自作できるとご紹介しましたが、以下に材料や作り方の紹介をしていきますね。
【材料】
・ビブラムシート(ソール)
・中敷き用素材どれか
イノアック 防振ゴム、ペレマット、5mm程度のネオプレン素材など(中敷き用)
・真田紐(長さは両足分で、3m程度)
(他に3mmの細引き紐か、靴紐、革などもOK)
いずれも東急ハンズやネットで入手可能です。
【道具】
・ボンド
・ハサミ、カッター(ゴム板が切れるもの)
・穴あけポンチ 5~6mm
※ベルト穴あけ等でも代用可
・金槌
・下敷き用ゴム板(金槌で叩く時の衝撃吸収用)
・彫刻刀
・ヤスリ
・白マジック(足型や穴の場所に印をつける時に使用)
・用紙&ペン(A4コピー用紙やチラシの裏紙など)
【前準備】※中敷が必要ない方は、この準備はスキップ
①ビブラムシートと中敷をボンドでしっかりと貼り合せる
②重いものを乗せ圧着
③剥がれないようにするため、24時間以上置く
材料、道具の準備と、前準備ができたら、下記のページを参考にして、作ってみましょう。
細かいコツを、言葉や写真で解説してくれているので、初めて作る方にもわかりやすいかと思います。
参考
ワラーチを作る時の材料を調べてみましたEasier said than done
準備するものの、品番まで記載して写真もあるので、準備段階で参考にできますよ。
ページ内に、実際に作成した様子のページへのアクセスもあるので、活用できます。
また、材料をそろえるのが悩んでしまう!という方には、以下のような、ワラーチ作成キットを販売しているお店もあるので、ご紹介しておきます。
おわりに
ワラーチについて、効果や、作り方、販売店までご紹介してきました。
紐の色とかオシャレにすることも手軽に可能ですし、何より、慣れてしまえば体を痛ませることなく走れる魅力が詰まっていますね!
軽いことも特徴ですので、身軽に、心地よく風をきって走れそうです。
あなたも、自分の足に合うマイ・ワラーチを手に入れて、ひざを痛めないランニングをしてみませんか?